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TOUR de TOHOKU 2016

竹谷賢二が提案する8週間トレーニング VOL.1

2015年7月14日
VOL.1 どうやって走れば良いの?

ツール・ド・東北の開催まで、残り2か月余りとなりました。カレンダーを見ると、トレーニングできる週末は今週を入れてあと8回ですね。ライダーの皆さん準備は進んでいますか?

『バイシクル・トレーニング・ブック』の著者でツール・ド・東北フレンズの竹谷賢二さんから、8週間で実践可能なトレーニングプランを以前ご提案いただきました。 今年も竹谷さんから許可をいただけましたので、大好評だった連載を再掲します。ぜひご活用ください!

VOL.1 どうやって走れば良いの?

ロングライドにおいてペース配分はとても重要だ。
コンスタントにライディングを重ねることで培われていく。

完走するためにはどうしたらよいのか。
60km、100kmという行程が未知の距離なら、走りきれるか不安になるはずだ。そこでどんなペースで走ればいいのか、わかりやすく説明しよう。これを読めば、トレーニングがしたくなるはず?

トレーニングは、まず身体を慣らすのが目的

運動強度は、まずはゆっくりでよい。
サドルに座り続けることが目的である。
コースには上り坂もあるが、頑張りすぎずに走るというのが大事だ。おおむね鼻歌がうたえるくらいのイメージでよい。
ハアハアゼイゼイと呼吸が強制されたり、辛くて頭が垂れるくらい追い込んではいけない。レースではないので頑張りすぎない感覚をもっておこう。坂道でもある程度抑えたペースで。何度もくり返しできる運動感覚を把握しておこう。

上級者はペース配分ができる。一見派手なペースに見えても、回復することを見越して走っているのだ。
これくらいだったら保てるな、というペース感覚は、“20分ライド”だったり、目標の半分くらいまでライドをこなしていくうちにさじ加減がわかるようになる。
それをくり返していけば、同じことが楽にできるようになっていく。2回、3回とくり返していくだけで楽に出来るようになっていくが、ほとんどの場合、体力の向上ではなく、慣れによるもの。

ライディングに慣れておくことがとても大事である。
まったく乗っていない状態ではすべてが不慣れなので、すべてが嫌になってしまう可能性が高いのだ。初期的にいえば鍛えられる要素もあるが、身体を慣らすということを目標に行うので、負荷の高い運動も必要ないし、9時間走らなくてもよい。

VOL.1 どうやって走れば良いの?

どれくらいで慣れるのか

慣れには個人差もあるが、オススメは週1回か2回位は20分連続走行を行う。身体が慣れてきたら週2回、週末土日でもよいだろう。それらをベーシックな練習として、上り坂も取り入れてみる。上り坂では変速をして、平坦と同じような運動強度になるよう、ギアを落として呼吸が乱れないように走ってみる。
とはいっても、平坦よりは強度は上がってしまう。目安としては話しかけられたとして、自発的に呼吸をコントロールでき、息が詰まらずに返答できるくらいがよいだろう。

そのように坂道に対する変化にも慣れること。1回目のライドを平坦基調にして、2回目のライドに坂道を取り入れるのも効果的だ。そして、身近な上り坂を見つけて、何度か反復してみて、同じ速度でくり返し上ることができるペースを覚えておこう。

上りのペース配分

上りのペース配分も重要だ。抑えたペースで上っていき、頂上付近で余力が残っているくらいがよい。もう頂上だから少し頑張って力を出しろうかな、と思えるくらいがよい。
最初から勢いよくスピードを上げても中腹で疲労困ぱいになり、まだ続くの?どこで終わるの?と不安になるようなペースはNGだ。

マイペースが完走のカギ

実際に上りを最後までしっかり“マイペース”でこなせるかが完走のカギとなる。リズミカルに「次の上りいってみよー!」くらいな気分で走れば、それがベストペースになる。

今回の目的の一つである東北の風景を目に焼き付けること、周りの景色を見ることも実は完走への大事なポイント。
下を見ると姿勢が崩れやすくなるので、頭を軽く上げ「上目遣い」で景色を眺めるように心がけ、前を見て良い姿勢を保とう。

ギアの使い方に関して

普段乗っている環境だと、ギアを変速することもあまり無いだろう。
だが、郊外に出てみるとアップダウンや海岸線など、変化が短い範囲で頻繁に現れる。勾配の変化によってスピードも変化するので、そのスピード変化に合わせてギアもこまめに替える必要がある。
変速することにも慣れる必要がある。上りでは勾配にあわせてパパッとスムーズに変えることができるように。勾配変化のない練習環境であれば、自分自身でスピード変化をつけてギアの変速をしてみること。身体にとっては鼻歌まじりの負荷、脚はリズムが取れるペダリングになるようにギアを調整する。

目安となる他競技は

60kmはハーフマラソンくらいのイメージ。
筆者の場合、ハーフマラソンは1時間20分台で走るが、自転車に置き換えたとき時速40km、1時間半くらい走り続けるような強度に類似している。よっておおよそハーフマラソンくらいといえそうだ。

100kmはフルマラソンに近くなるが、わずかに距離が短くてアップダウンがあるようなイメージなので35kmの青梅マラソンのようなイメージだろうか。それくらいのイメージでいると、体の準備をしないわけにはいかないはず!

でも自転車の場合は、下り坂で休むことができる。休みながら進むことができるので、マラソンよりも余裕はありそうだ。

【取材:山本健一】

出版社雑誌編集部勤務を経てフリーランスへ。自転車競技をメインにスポーツ分野のライター/エディターを生業とする。自転車競技歴は22年。国内実業団最高峰カテゴリーJapan PRO TOUR参戦中。