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TOUR de TOHOKU 2016

道端カレン・宮澤崇史のツール・ド・東北を楽しむ方法 VOL.2

2015年9月2日
VOL.2 ライドの基本。走る、曲がる、止まる、ハンドサイン

ツール・ド・東北ならではの、他のファンライドイベントとはひと味違う楽しみ方と、走るのがもっと楽しく快適になるテクニックを紹介します。

基本となる走り方のアドバイスは元プロサイクリストの宮澤崇史さんに、女性サイクリスト向けのアドバイスは道端カレンさんに担当していただきました。

VOL.2 ライドの基本。走る、曲がる、止まる、ハンドサイン

普段のライドとは違って多くのサイクリストが同じコースを通り、同じ目的地へ向かう。道すがら、一般の車両やオートバイも通行しているので、マナーよく走りたい。特に気をつけたいところは、サイクリストやドライバーに対して、自分の意思を伝えるためのハンドサインや、後方の安全確認など。コースはみんなでシェアしている、という意識で走ろう!

(1)走り始めるときは……

走り始めるときは、後方を確認してからペダルを踏み込む。ビンディングペダルを用いている場合はシューズとしっかりと固定させながらペダリングするという動作を複合的に行っている。走り出す前には利き足をペダルに装着し、踏み込みやすい位置に移動させる。時計の針で2時の位置だろう。スタートするときのギアにも注意しよう。男性ならフロントはアウターギア、リアはローギアから2〜3枚の位置がちょうどいい。停止するときにこのギアまで落としておこう。女性の場合はフロントをインナーに落としてもよい。

(左写真)ペダルを装着するときはクランクを一番下の位置(時計の針で6時)に移動させる
(右写真)踏み込みやすい位置(時計の針で2時)にペダルを移動させると走り出しやすい

(2)走行中の目線は?

グループで走る場合、前の人のどこを見るとよいのだろうか。タイヤを見ている人が多いが、それだと視線が低すぎ、危険回避行動を取るときにワンテンポ遅れてしまう。目線はお尻のあたりがよい。前傾姿勢を取っているため頭を上げると首が疲れてしまうので、無理のない角度のまま視線だけ上へ移すといい。

目線は前の人のお尻のあたりにおくと、周囲の情報を得やすく、前の人の挙動にも対応しやすい

(3)コーナリング

コーナーに進入するときは、コーナー内側の足(クランク)を高い位置に移動すること。曲がっているときバイクはイン側に倒れているのでペダルを下にしていると地面と接触することがあるのだ。転倒、という最悪の事態を招きかねない。

コーナーではイン側の足を上げておく

(4)停車するときは

停車するときには、後方にハンドサインを送り、止まる意思を伝えよう。そしてブレーキをかけて十分に減速しつつ、足の着きやすいほうのペダルを外して着地する。止まる段階でペダルが外れないと慌ててしまい、最悪の場合転倒してしまうこともあるので、急激に減速せずに十分に余裕をもってやってみよう。

ハンドサインで“止まる”の合図を
ブレーキをかけて減速する
減速しながらペダルを外す
サドルから腰を上げて足を着く

(5)追い抜くときには

順調に進んでいると前に走っている人を追い抜くことがある。そのときは右側から抜くが、車線の中央寄りに移動する必要がある。追い抜く前に後方を振り返り、車両やオートバイが来ていないことを確認し、ハンドサインを出して一気に追い抜こう。さらに抜く人へ声をかけるとベストだ。

追い抜きをかける前に車両などが来ていないか後方を確認
ハンドサインを出して一気に追い抜く

(6)今すぐ使えるハンドサイン

走行中に後ろの人へ意思を伝えるためのハンドサインをは、主に右折左折、停止時、路面の状況を伝える場合に用いる。右折左折の場合は曲がる方向を指さす、あるいは反対側の腕をL型に上げること。すこし大げさに行うくらいでちょうどよいだろう。停止するときは手のひらを後ろへ向け、いかにもストップ! といった雰囲気でやるといい。最後に路面にガラス片など異物が落ちているときや、路面が荒れている場所を見つけたら、指を下に向けると後ろのライダーが異変に気がつきやすい。これらのサインはサイクリスト間だけではなく一般の車両に意思を伝える役割もある。

片方の腕を水平に上げて曲がる方向を指さす
曲がる方向とは反対側の腕を写真のようにL型にしてもよい(写真の場合は左折になる)
障害物や路面が悪いところは指をさして後ろに伝える。自分が回避できるタイミングで

(7)緊急時は大声を上げる

例えばパンクしてしまったときなどは“パンクです!”と大声で周りに知らせるとよい。見通しの悪い道での車両とのすれ違いなど、素早く状況を伝えることができ、安全を保てる。ただし状況によっては騒音によってかき消されてしまうこともある。ハンドサインが有効であることには変わりない。

緊急時には大声を上げる。パンクした場合、ハンドリングに問題があれば手を挙げて叫んでもよい
※練習走行のためDHバーを取り付けた車両を使用していますが、ツール・ド・東北の車両レギュレーションではDHバーを禁止しています。

グループで走る場合は、集団走行の醍醐味(だいごみ)を味わいたい。自転車レースを見ていると選手たちは密集して走っているが、これはお互いを風よけとして利用しているからだ。数人程度でもその効果は歴然としている。人の後ろにぴったり走ると約30%もエネルギーをセーブできるのだ。プロは数センチという接触ぎりぎりの距離間隔で走るが1〜2mくらいでも効果は期待できる。

集団走行はサイクリングの醍醐味でもある。習得するとロングライドがより楽しくなるだろう
※練習走行のためDHバーを取り付けた車両を使用していますが、ツール・ド・東北の車両レギュレーションではDHバーを禁止しています。

写真と文: 山本健一
アドバイスとモデル: 宮澤崇史、道端カレン

宮澤崇史

元プロサイクリスト北京オリンピック代表
bravo代表(湘南ベルマーレサイクルロードチーム監督など)

自転車選手として活躍していた23歳のとき、病に倒れた母に自らの肝臓の一部を生体移植する。 復帰後は成績が低迷し戦力外通告を受けるものの、徐々に実績を重ね2007年にアジア選手権で優勝。2008年には北京オリンピックに出場し、2009年に念願のイタリア籍プロコンチネンタルチームに移籍。しかし給料未払い・チーム活動停止というトラブルに巻き込まれ選手活動の環境を完全に失ってしまう。その後日本国籍チームに所属し2010年には全日本チャンピオン、アジア協議会では銀メダルを獲得し、2011年に再びイタリア籍のプロコンチネンタルチームに移籍を果たす。2014年に現役引退。

道端カレン

モデル

1979年アルゼンチン生まれ。福井県育ち。母親は日本・父親はスペイン人とイタリア人のハーフのアルゼンチン人。道端3姉妹の長女で、次女のジェシカ、三女のアンジェリカとともに多くの女性から支持を得ている。10代でモデルデビューし、現在は雑誌、テレビやトークショー、商品プロデュースなど幅広く活躍。プライベートでは2人の男の子のママでもあり、フルマラソンやトライアスロンに挑戦するなどアクティブな一面も。